画像処理
ソートフィルタ - 輝度値を整列させて行うフィルタ処理
最大値・最小値・ソートフィルタ
メディアンフィルタの項で紹介したように、
フィルタ処理には決められた範囲の画素から値を計算する方法だけではなく範囲中の画素の輝度値を並べて、その中の何番目かという情報に着目して結果を得ることもできます。
メディアン(中央値)ではなく、最大値(並べた中で最も高い輝度値)や最小値(並べた中の最も低い輝度値)を採用するフィルタ
が 最大値フィルタ・最小値フィルタ です。それぞれ、膨張フィルタ・収縮フィルタと呼ばれることもあります。
弊社のWinROOF上では形式的に、範囲内の輝度を並べた際の順位で適用するフィルタをソートフィルタと呼んでいます。
最大値フィルタ
左のような、3x3のカーネルで注目画素"160"を中心に3x3の範囲の輝度値を順番に並べます。
並んだ9個の輝度値の中で 最大値は255 なので、最大値フィルタの結果この画素は"255"と変換されます。
(60, 64, 80, 128, 150, 160, 190, 200, 255)
5×5, 9×9, といった範囲でも処理の内容は同様で、カーネルの範囲内の輝度値を順番に並べて最大値を採用する処理を画像全体へ繰り返していきます。
範囲内で一番明るい輝度に置き換わっていくため、黒いノイズ成分を除去するイメージとなります。
そのため、明るい範囲が膨張していくように見えます。
最小値フィルタ
最小値フィルタは、最大値フィルタとは反対の処理となります。
並んだ9個の輝度値の中で 最小値は60 なので、最小値フィルタの結果この画素は"60"と変換されます。
(60, 64, 80, 128, 150, 160, 190, 200, 255)
範囲内で一番暗い輝度に置き換わっていくため、黒い粒子を強調したい場合などに有効です。
そのため、明るい範囲が収縮していくように見えます。
画像解析ソフトウェアWinROOFシリーズでの操作はこの動画のようになります。
WinROOFのソートフィルターの動画
WinROOFでのソートフィルターのプレビュー
実際にWinROOFを使用して、3x3、5x5 のカーネルでソートフィルタを実行した結果を見てみましょう。
フィルタなし
最大値フィルタ 3×3
最小値フィルタ 3×3
順位3位、順位7位でのソートフィルタ 3×3
ソートフィルタを実際に試されたい方向けに、WinROOFシリーズの無料体験版(デモ版)を用意しています。
気になる方は下のリンクからダウンロードしてみてくださいね。
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