画像処理
画像解析におけるモフォロジー処理 - 2値化箇所整形処理のまとめ
画像解析に利用されるモフォロジー処理とは?
画像処理では、二値化などの抽出処理の後処理としてオープニングやクロージングなどの
「モフォロジー処理(モルフォロジー処理)」を用いて抽出対象の形を整えます。
今回はよく使われるモフォロジー処理について紹介します。
【例.クロージングの処理前と処理後】
上記右側のクロージング処理後では、あまり太さを変えることなく切れている箇所を繋げていますよね。モフォロジー処理はこの例のように、二値化した領域の形を整えるポピュラーな手法として知られています。
モフォロジー処理の種類
今回は4つのモフォロジー処理をご紹介します。
1.膨張
二値化した結果を1画素分膨らませる処理を膨張処理と言います。
膨張を行うと繋げたい箇所を繋げることが可能ですが、二値化した領域が太く・大きくなります。
2.収縮
膨張処理と反対に、二値化した結果を1画素分縮める処理を収縮処理と言います。
繋がっている箇所を切り離したり、二値化領域を小さくします。
3.クロージング
クロージング処理もまた、膨張と収縮を組み合わせた処理で、
二値化した結果にN回膨張処理を行った後、同じ回数収縮処理を行います。
クロージングを行うことで、二値化領域の大きさをあまり変えずに
二値化領域を繋げることができます。
■■詳しい説明を見るにはここをクリック■■
例.クロージングを1回行った場合
4.オープニング
オープニング処理は、収縮と膨張を組み合わせた処理で、
2値化した結果にN回収縮処理を行った後、同じ回数膨張処理を行う処理です。
この処理は収縮と異なり、二値化領域の大きさをあまり変えずに
二値化領域を切り離したり、突起状の部分を消したりすることができます。
■■詳しい説明を見るにはここをクリック■■
例.オープニングを1回行った場合
この他にも排他的膨張や穴埋め、孤立点除去といったモフォロジー処理があります。
今後のブログに追加していく予定ですので、是非またチェックしてください。
WinROOFでの各モフォロジー処理の比較レビュー
実際にWinROOFシリーズを使用して、各処理を同じ回数(今回は1回)実行した結果を見てみましょう。
クロージングでは二値化領域の大きさを変えずに離れている箇所を繋げ、オープニングでは繋がっている箇所を切り離しているのが見てとれます。
二値化領域にモフォロジー処理を施して整形することでより良い結果に繋がることも多いです。
WinROOFをお試ししたい方向けに、WinROOFシリーズの無料体験版(デモ版)も用意しています。
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