画像処理
多値化 - 2値化の複合、異なる輝度の範囲をそれぞれ抽出
2値化処理の応用として多値化処理があります
多値化
画像内から特定の輝度をもった領域を抽出する2値化
処理の応用として解析に用いられる処理に多値化処理があります。
1つの画像の中で明るさ(輝度)の異なる抽出したい対象が複数ある場合、
それぞれの輝度の範囲を何度も指定し、1つずつ2値化しながら解析を行うのは非常に面倒です。
また、それら全ての輝度値を含むように閾値を設定してしまうと、全て同一の領域として抽出されてしまいます。
このような場合、画像に対して複数の閾値を適用する多値化処理を利用します。
例えば、明るさ(輝度)の数値が0~40, 20~80, 81~100の3つの範囲を一気に抽出することが可能です。
多値化はどの範囲の明るさがどの部分に存在するかどうか、
視覚的に捉えたい場合にも効果を発揮します。
早速どんな効果があるのか参考イメージを見ていきましょう!
多値化 例1
ここでは、イメージを掴みやすいようにモノクロ画像を例にあげます。(上図)
この画像から明るさ(輝度値)が60~100, 101~135, 136~255で2値化した画像を見てみましょう。
それぞれの明るさごとに別々の結果となることが分かると思います。
このようにそれぞれの閾値での結果を1つの画像上で別の領域として検出・管理することが多値化処理の一例といえます。
(一般的な画像編集ソフトなどのイメージで、それぞれを別のレイヤーとして扱うと言っても良いかも知れません。)
上図の3種の閾値での結果を重ね合わせて表示した状態が以下の画像で、
明るさ(輝度値)が60~100(黄緑色), 101~135(赤色), 136~255(水色)の計3つの範囲で多値化した画像となります。
複数の抽出物の情報を得ることが効率よく行える
多値化を行うことにより、複数の輝度値を持つ画素を別々に検出することができるので、
「この明るい領域には、領域同士をくっ付ける処理がしたい」
「この暗い粒子には、細長い粒子だけ残したい」
というように抽出した各領域へ別々の処理・解析を行うことが可能となります。
そのため、多値化を利用すると、1枚の画像から複数の抽出物の情報を得ることが非常に効率よく行えるようになります。
画像解析ソフトウェアWinROOFシリーズでは、多値化処理により異なる輝度値の領域を最大5つまで"クラスA"~"クラスE"として
抽出しそれぞれを別々に解析へ利用することが可能です。
多値化で抽出された領域の表示色を自由に設定できるほか、Excelなど外部への出力もすることができます。
加えて、多値化の範囲を重ねることが可能です。
(例:輝度値が60~100, 80~120, 90~140の範囲で多値化)
画像解析の基本である2値化処理の応用技術である多値化。試してみたい方向けに、WinROOFシリーズの無料体験版(デモ版)を用意しています。
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