レポート
自分好みのチョコをAIで検出してみた
自分の好きなチョコをAIで検出できるのか!?
ご無沙汰しております!新入社員のHです!
前回の記事ではAIの画像解析ってどんな方法があるかという記事を掲載しました!
まだ読まれていない方は是非こちらの記事を先に読むことをお勧めします!
AIで画像解析、始めました。
本記事では、先に学んだディテクションを用いて市販の粒状のチョコを解析していこうというものです。
果たして、上手く解析してくれるでしょうか!
そもそもAIでの画像解析って?
大前提としてAIでの画像解析はフラッとコンビニによるくらい簡単に始められるものではありません!
AIの画像解析の手順は下記記事を参照ください!
AIによる検査・解析って実際どうなの? - AI画像解析ソリューション
AIで解析を行うには、対象物を認識する判断基準を学習させる必要があります。
ですが、学習にはそもそも教科書が必要ですよね?
その教科書にはこれはリンゴです!これはブドウです!のように名前がついていないと、対象物に対しての判断基準をAIは学習できません。
このAIの学習に必要なラベル付けをアノテーションと言います。
それではAIに、覚えてもらうために教材作成(アノテーション)をしていきましょう!
Let's アノテーション!
それではアノテーションをしていきましょう!
今回緑色で囲まれているのが小さいチョコ、赤色で囲まれているのが、コーティングが剥がれているチョコになります。
今回は画像を89枚用意し、79枚をAIの学習に利用し、残りの10枚でテストを行いました。
ちなみにこの段階で大きい粒状のチョコを、緑色(小さい粒状のチョコ)として学習させるとどうなるでしょう?
AIは「このチョコは、他の緑色(小さい)と分類されたチョコと違ってサイズが大きいぞ!?これは何なんだ!?私はどうすればいいんだ!」と混乱し、理想の学習が出来なくなってしまいます。
アノテーションはAIにとっての教科書、教科書が間違ってしまっては正しい判断が出来ません。
学習させてみよう!
アノテーションが終われば、AIに学習してもらう準備は完了です!
果たして満足のいく結果は得られるでしょうか?僕が頑張って色塗りをした学習データたちの精度が問われます。
ちなみにAIに学習してもらうときに、エポック数という数字が関わってきます。
エポック数とは、学習データを何回AIに覚えさせるかということです。
すると「なんで1つのデータを何回も学習させるの?」と疑問に思わずにはいられません。
受験生に置き換えてみましょう!1つの問題集を一回解くのと、20回解くのでは内容の理解度は段違いですよね!
ただ、ここで注意してほしいのが、受験生の最終目標は「合格すること」と同じように、AIも「解析すること」が最終目標です。
1つの参考書を解きすぎて、実際のテストではいい点数が取れないことを過学習と言います。
AIも学習データだけは精度の良い解析が出来ても、他の新しいデータでいい解析が出来なければ元も子もないですよね!
受験勉強の繰り返しも、AIの学習の繰り返しも数多くやればいいということではないのです
それでは早速結果を見てみましょう!
結果発表!
大体は検出してくれていますが、小さい粒状のチョコがいくつか漏れてしまっています。惜しい!
ただ赤色の「チョコが剝がれてしまっている粒状のチョコ」は、ほとんど正しく検出してくれています!
もう少し小さい粒状のチョコもカウントしてくれればいいのに!そんな期待に胸を膨らませながら次の画像を見てみましょう。
この画像も剥げている粒状のチョコは検出してくれていますが、前の画像よりも小さい市販の粒状のチョコは検出できていないようです。
なかなか難しいものですね...
その他の画像も見てみましたが、チョコが剥げている粒状のチョコは検出してくれていますが、小さい粒状のチョコは検出してくれていない画像が多いです。
もっと精度よく解析していくにはどうしたらいいでしょうか?
精度をあげていくためには??
今回の粒状のチョコがなぜ上手にAIが判断してくれなかったのか、少し発展的になりますが考えてみましょう。
1点目:学習させるデータの数
そもそも教材としてデータは足りていたのでしょうか?
今回の画像の枚数は79枚。多いとも少ないともとれる微妙な枚数です。また、アノテーションした緑色の部分は163箇所、赤色の部分は114箇所で、約50個違います。
解析に少し差が生じた原因はここにあるかもしれません。
2点目:学習させる対象の基準
小さいチョコ(緑)は、欠けているチョコ(緑)と比べて、色や大きさのバリエーションが豊富なため、学習量不足が考えられます。
冒頭にも書いたように、アノテーション画像はAIにとって教科書と一緒です。
教科書の問題のバリエーションは学習の成果に直結してきます。
そのため、バリエーションを増やす意味も含め、教科書の意味を成すアノテーションは根気強く丁寧に行わなければいけません。
まとめ
現在当社では、実際にAIを試してもらうといったキャンペーンを実施しておりますので、AIを用いた画像解析を考えていらっしゃる読者の方は是非下記ページをご覧になってみてください。
画像解析のプロによるAI画像解析サービス Mitani-Eye solution|三谷商事株式会社
今回の記事はいかがだったでしょうか?
新入社員ならではの目線で書かせて頂きました。偏にAIで画像解析をすると言っても奥が深いですね!
業界大注目のAI解析、今後も勉強して紹介していきます!