レポート
ディープラーニングを利用したナッツのカウント、分類
ディープラーニングで何ができる?
今回はディープラーニングを使って社内で少しお試しテストをしてみたので、その話をさせていただきます。
ディープラーニングを使ってはいますが、難しい内容ではないので気軽に読んでいただければと思います。
ディープラーニング、人工知能...こういった言葉が当たり前に使われるようになってから
「この画像ディープラーニングで処理できませんか...?」
「とりあえず、ディープラーニングで何ができるのか見せてほしい...」
「教師データは無いけどとりあえず、ディープラーニングで試したい...」
こういったご意見をいただく機会が多くなりました。
そこで今回は社内での実験・テストも兼ねてこんな例を用意してみました!
『ディープラーニングで"ピーナッツ"と"カシューナッツ"を分けて数えられるか!?』
「...なぜ、ピーナッツとカシューナッツ(笑)」と思った方も多いかと思いますが理由は簡単です。
スーパーで安価に大量に用意可能!!教師データもテストデータも用意し放題!!終わったら食べられる!!
これにつきます。
早速、近所のスーパーでピーナッツとカシューナッツを購入。社内の休憩スペースに広げてみます。
なるほど...。
これは思ったより従来の画像解析手法では難しそうです。
とりあえずざっと見て、
"色や外見が似ている"、"重なったピーナッツを1つに数えそう"、"割れたピーナッツの色がなんかカシューナッツっぽい" ...。
上手くいかなかった場合の言い訳ばかり浮かんできますが「まぁ、テストだから...」と自分で自分を励ましながら先へ進みます。
教師データとテストデータを撮影
普段の装置開発のように光学系を選定して撮影条件を一定にするようなことは行わずとにかくスマホで写真を撮っていきます。
撮影する距離、角度、明るさ、照明、、、気にしたほうが良い点は沢山ありますが色んなバリエーションのデータがほしいので気にしません。
きっとディープラーニングなら何とかしてくれるはずです。
とにかくいろんなバリエーションで撮ります。
1枚の画像にたくさん写っていることもあるので、とりあえず200枚撮影。カシューナッツはピーナッツより数が少ないのでカシューナッツだけ集めて更に追加したところで撮影終了です。
学習モデルを作り、いよいよ実行
次に、撮影した画像からカシューナッツとピーナッツを学習させていきます。
学習設定中の様子
学習が終わったらいよいよ実行です。ピーナッツは緑枠、カシューナッツは赤枠で確認できるように表示します。
さぁどうなるでしょうか...
テスト結果
おぉー!!良さそう!!
あぁー!おしいっ!もう少し学習が必要かなぁ。
まだ学習を行う余地はありそうですが、テストとしてはかなり良くでている印象です!
ディープラーニングというと対象物が何なのか分類することが得意というイメージがあったのですが、
普段業務でお話をいただくような製造や研究の現場のニーズだと密集した対象のカウントなどにも使えそうだなと実際に試してみて感じました。
今回の記事はここで終わりになりますが、また次のテストを考えてみようと思います。
今回のディープラーニングのテストの様子いかがでしたでしょうか?
多くの可能性を秘めた新しい技術ですので、皆様のお困りごとを解決するヒントになればと思います。
※ディープラーニングでのテストは株式会社エーディーエステック様にご協力いただきました。