レポート
画像解析ソフトウェアとChatGPTで作業を効率化できないか試してみました
ChatGPTとは
2023年は日本において「AI元年」と呼べるような年になるのではないかと言われています。AIを使うことが当たり前の時代が来るのでは無いかと感じさせる
サービスが次々と生まれています。その中でも最も有名なサービスになっているものがChatGPTです。
ChatGPTとは一言で言うと"高度な自然言語処理能力を持つAIチャットボット"となります。少し簡単すぎますね。笑
それではChatGPTに自分のことを答えてもらいましょう。
こんな風にちょっとした質問にもちゃんと答えを返してくれます。少し前まではこんな風にAIと会話を行う時代が来るなんて信じられませんでした。
そして、ChatGPTはこのような日常的な会話だけでなく専門的な利用にも用いることができます。中でも注目されている１つが"プログラミングに利用できる"という点です。
そこで今回の記事では「画像解析とChatGPTが書いたプログラコードを利用してより業務を効率化できないか！」という簡単なレポートをお伝えしたいと思います。
解析業務でよくいただく相談
私ども三谷商事では画像解析ソフトウェアWinROOFシリーズを開発・販売しており、日々多くのご相談いただいております。
その中には画像の撮影や画像処理のアルゴリズムといった内容以外にも「解析結果の集計作業を効率化したい」「解析結果のレポート機能を別途開発してほしい」といった
ご相談も非常に多くいただきます。
ChatGPTには画像をそのまま処理する機能はありませんので、今回はこの"結果の集計作業"という部分をChatGPTに
プログラミングしてもらいたいと思います。
集計作業の準備。WinROOFで解析結果をCSVファイルに保存する
まず、集計用のデータの準備としてWinROOFのサンプル画像を利用して2値化処理を行い、抽出した対象の面積と絶対最大長を出力しました。
参考記事：2値化を使った初歩的な測定
参考記事：形状特徴 - 大きさを測る
WinROOFの保存機能で解析結果をCSVファイルとして保存すると、このようにシンプルな書式の結果が出力されます。
このファイルを利用して「面積が10.0以上 かつ 絶対最大長が5.0以上の行をカウントする」というプログラムコードをChatGPTに書いてもらい、Excel VBAを利用して実行してみたいと思います！
ChatGPTにプログラムコードを書き出してもらう
ChatGPTにプログラムを書いてもらうにはなるべく分かりやすいように指示を行う必要があります。今回はこんな文章で依頼しました。
質問：
下記のデータから面積 (um^2)が10.0以上かつ絶対最大長 (um)が5.0以上の行をカウントして結果を表示するExcel VBAのコードを書いてください。
No.,ファイル名,面積 (um^2),絶対最大長 (um)
1,[1]BlackLead.jpg,17.228823,5.666276
2,[1]BlackLead.jpg,7.099463,3.905441
（続く）
1分も経たずにChatGPTから応答が戻ってきました。
「おぉー！」と思わず声が出てしまいそうです。笑
あっという間にコードが出力される様子を見ていると「これからの時代は知識が無い人でもプログラムを活用して仕事ができるようになるんだなぁ...」と実感しますね。ソフトウェア開発に携わる人間として「もっと頑張らなければ！」と身が引き締まります。
Excel上でプログラムを実行する
さぁ！早速Excel上でコードを実行してみたいと思います。WinROOFから保存した解析結果のCSVファイルを開き、Excelの開発タブよりVisualBasicを選択します。
試してみたい方で開発タブが表示されていない方はこちらのページを参考に設定をご確認ください。
参考記事：[開発] タブを表示する
VisualBasicの画面が表示されましたら上のメニューバーより "挿入"-"標準モジュール" を選択します。
表示されたフォームにChatGPTから戻ってきた応答のプログラムコードを貼りつけて、実行ボタンをクリックしましょう！
"条件に合致する行の数：30"
"全体の行数：220"
成功です！一発で想定していた結果を求めることができました！
出鱈目なコードが表示されていたらどうしようかと思いましたが、さすがChatGPTこの程度の処理であれば問題なくコードを生成することができました。
もっと複雑な処理のコードなどは修正作業も必要となると思いますが、Excelでの集計作業などに困っている場合はChatGPTとExcelマクロを活用することで良い効果が得られそうです。
今後、更に複雑な集計処理なども試していこうと思います。
レポート記事にお付き合いいただき、ありがとうございました！
ChatGPTの使用方法などのお問い合わせはお受けすることはできませんが、画像解析のお悩みや結果の集計処理、レポート作成処理などシステム開発などご興味がある方はお気軽にお問い合わせください。
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