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ボロノイ分割 - 粒子分散度、粒子の影響範囲の評価
ボロノイ図、ボロノイ分割とは
ボロノイ分割という領域評価の方法をご存知でしょうか?
ある特徴点が影響を及ぼす領域を評価するための方法で、例えば「携帯電話の基地局をどこに配置したらより多くの範囲をカバーできるか」など対象が影響を与える範囲を可視化、
数値化することができる解析手法です。
より詳しく説明すると、ボロノイ分割は平面を特定の点に最も近い領域に分割する方法です。
これらの点は「生成元」と呼ばれ、各生成元からの距離に基づいて平面が分割されます。
具体的にはある生成元からの距離が他のすべての生成元からの距離よりも短いすべての点を含む領域を形成します。
この結果、生成元ごとに異なる領域が形成され、これらの領域は互いに接触し、全体として平面を覆います。
これがボロノイ分割の基本的な考え方となっており、ボロノイ分割は、地理情報システム、機械学習など、さまざまな分野で広く利用されています。
画像解析のテーマとしては『画像から対象を見つけてその数や大きさを評価する』といった内容が多いですが、中にはこんなテーマでお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「画像の中の粒子の散らばり具合を数値化したい...だけどどんな風にすればいい?」
「粒子間の位置関係を評価するための指標がほしい」
お客様の業界によってはこういった評価を求められることも多いと思います。
例えば"分散度の評価"や"分布傾向の評価"という言葉が使われることも多いのではないでしょうか。
こういった課題をお持ちのかたには、こちらの粒子間距離計測と
ともにボロノイ分割もお勧めしております。
WinROOFシリーズでのボロノイ分割法
WinROOFのボロノイ分割では2値化で抽出した粒子の重心を利用して解析を行います。
この重心を母点としてそれぞれの粒子間で垂直二等分線を計算します。そして、計算された垂直二等分線を結ぶことで各母点の最近隣領域を分割していきます。
ボロノイ分割で得られた領域の面積分布、長径や短径比を求めることで、粒子の分布を評価することができます。
WinROOFの画面での処理例
まず、2値化で評価したい粒子の抽出を行います。
メニューより『2値処理 ⇒ 領域部活 ⇒ ボロノイ分割法』を選択します。
コマンドを選択するだけで、自動的にボロノイ分割された2値化画像を生成することができます。
ボロノイ分割後の領域を2値化領域として扱うことができるため、領域の大きさや形状で評価対象をふるいにかけることもでき、
領域は50種類以上の特徴量により測定が可能です。
また測定結果を度数分布として表現することもできます。
ボロノイ分割いかがでしたでしょうか?
WinROOFでは粒子の数や大きさだけでなく、領域に着目した評価もできる!!
そんな風に覚えておいていただければ幸いです!
WinROOFシリーズの無料体験版(デモ版)では様々な画像解析機能をお試しいただくことできます。気になる方は下のリンクから是非ダウンロードしてみてください。
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