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粒子間距離計測 - 粒子の大きさや形だけじゃない。分散度合いの評価も!

個別の粒子の評価ではなく、散らばり具合を評価する

画像解析の主なテーマの1つに『画像から対象を見つけて、その数や大きさを評価する』といったことがあります。 本ブログで扱っている様々な画像処理の紹介でも、 何らかの方法で画像中の対象を検出して、そのあとに数の評価などをするといったお話は何度か出てきています。 例えば、2値化 してそのあとに数を数えるというのは画像解析評価の定番中の定番です。

しかし、中にはこんなテーマでお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

「画像の中の粒子の散らばり具合を数値化したい...だけどどんな風にすればいい?」
「対象物同士の距離を評価したいけど、手で測るしかないのか?」

お客様の業界によってはこういう評価が一般的なケースも多いと思います。 "分散度の評価"という言葉が使われることも多いのではないでしょうか。

このような課題をお持ちの方にお勧めのWinROOFシリーズの機能が『粒子間距離計測』です。
粒子間距離計測とは、隣接する粒子との距離を表します。この距離が長いか短いかという観点から、分散度合いを評価することが可能です。 WinROOF2018以降のシリーズには、粒子間の距離を自動計測する機能が標準搭載されました。実際のWinROOFの画面を使ってこの機能について見ていきたいと思います。

粒子間距離計測機能

WinROOFの粒子間距離計測機能では、粒子同士の重心の距離、粒子の外周(エッジ)距離、など複数の計測方法を指定することができます。
解析を行いたい画像で2値化を行い、各粒子の検出を行ったら計測対象以外の大きさの粒子は削除しておき、 粒子間計測の準備完了です。
粒子間距離計測

それでは粒子間距離計測の各方法について説明していきたいと思います。


重心間距離距離計測①(ボロノイ領域利用)

重心間距離計測では、抽出した粒子の重心同士の距離を求めます。 距離を求める粒子同士をランダムに決めてしまうと画像によっては膨大な計算が必要になるため、 粒子の選定にボロノイ領域を利用した計測になります。

重心間距離距離計測①は次の手順で距離を求めていきます。

(1)抽出した各粒子に対し、重心座標を算出します
(2)求めた重心座標を母点(各ボロノイ領域の基準となる点)とみなし、ボロノイ分割処理を行って各ボロノイ領域を計算します
(3)隣接するボロノイ領域について、母点の重心座標同士を結ぶ線分を計算します
(このラインが画像上に描画されます)
(4)計算した線分の直線の長さを各粒子同士の距離として採用します



重心間距離計測


重心間距離距離計測②(ステップ角度利用)

重心間距離距離計測①と異なり、粒子の中心(重心座標)から任意の角度ごとに隣り合う粒子を捜索します。

重心間距離距離計測②は次の手順で距離を求めていきます。

(1)抽出した各粒子に対し、重心座標を算出します
(2)着目粒子を選択し、その粒子の重心座標を中心に放射状に粒子の検索を行います。このとき、放射状に検索するステップ角度をを任意設定します
(3)ステップ角度から見つかった粒子全てに対し、重心距離計測を行います。近傍粒子の延長線上にあるような粒子は測定対象外とします
(4)すべての粒子対して、上記処理を繰り返します

また、画像によっては非常に多くの計測となるため、隣り合う粒子の距離を指定することで離れすぎている粒子を除外することができます。

重心間距離計測 重心間距離計測

エッジ間距離計測

エッジ間距離計測では抽出した粒子の外周(エッジ)同士の距離を求めます。 重心間距離距離計測②と同様に粒子の中心(重心座標)から任意の角度ごとに隣り合う粒子を捜索します。 このとき、着目粒子と測定対象粒子の最短距離を"エッジ間距離"とします。

エッジ間距離計測は次の手順で距離を求めていきます。

(1)抽出した各粒子に対し、重心座標を算出します
(2)着目粒子を選択し、その粒子の重心座標を中心に放射状に粒子の検索を行います。このとき、放射状に検索するステップ角度をを任意設定します
(3)ステップ角度から見つかった粒子全てに対し、エッジ同士の距離が最短となる距離を求め計測値とします。 近傍粒子の延長線上にあるような粒子は測定対象外とします
(4)すべての粒子対して、上記処理を繰り返します

また、画像によっては非常に多くの計測となるため、隣り合う粒子の距離を指定することで離れすぎている粒子を除外することができます。
エッジ間距離計測 エッジ間距離計測

「粒子間距離計測」はWinROOFシリーズに搭載されている特徴的な機能の一つです。設定さえ決めてしまえば、ワンクリックで粒子同士の距離を算出することができます。 この機能を事前に登録して自動的に画像に対して実行することも可能です。

粒子間距離計測 動画

ここまでご紹介した内容を画像解析ソフトウェアWinROOFシリーズで操作すると、動画のようになります。

粒子間距離計測機能いかがでしたでしょうか? WinROOFでは粒子の数や大きさだけでなく、距離も計測できる!! そんな風に覚えておいていただければ幸いです!

粒子間距離計測を実際に試されたい方向けに、WinROOFシリーズの無料体験版(デモ版)を用意しています。 気になる方は下のリンクからダウンロードしてみてくださいね。
デモ版をダウンロードするにはこちらをクリック!

SOFTWAREソフトウェア紹介

画像解析・計測ソフトウェアWinROOFシリーズは、弊社が30年間蓄積したお客様の声にお応えして、お客様にとって”最も使いやすく、最も身近なソフトウェア”をテーマに生まれ変わりました。あらゆる画像の解析評価でお客様の力となるソフトウェアです。
WinROOF2023ではWinROOF全ての機能を踏襲し、新たに新機能を追加しております。 表示言語として日本語⇔英語の切り替えも可能ですので、海外でのご利用にもご検討いただけます。

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