ソフトウエア
良品比較 - 外観検査の見逃しを減らそう
欠陥を目視検査で探すのは大変
製品の外観検査は人間の目で製品を観察してキズや汚れ、欠けなどの欠陥個所を見つける"目視検査"が基本的なやり方です。
目視検査は対象物の変化に対して柔軟に対応できるというメリットはありますが、一方で人による認識の誤差や欠陥の見逃し、
疲労による判断ミスが発生するというデメリットがあります。
また、人が観察しますので、短時間で多くの製品を評価するには大勢の熟練作業者が必要となります。
そこで、今回は目視検査に代わるやり方として、画像処理手法『良品比較』による不良個所の検出をご紹介します。
さて、、、「突然ですが、ここでクイズです!」
下の画像は『良品』と『不良品』の画像です。目視で比較して、不良品の画像のどこに不良個所があるか何秒ほどで見つけることができるでしょうか?
答えはこちらです。不良箇所は次の箇所になります。
どうでしょうか、これだけ細かいものが多いと難しいですよね。
実際に作業者が自分の目でこのような不良を探す検査を1日に何度も行っていたら、不良品を見逃してしまう可能性もあると思います。
人が目視検査で欠陥箇所を探すのは本当に大変な作業です。
この大変さを改善し、更に見逃しを無くすために画像処理による「良品比較」を利用します。
それでは、実際に弊社の外観検査用ソフトウェア「VIS ImageAnalyzer」を利用して、画像処理による良品比較で欠陥個所を見つけてみたいと思います。
画像処理による良品比較① まずは"良品画像"を生成
比較対象となる良品画像の準備です。
欠陥のない良品を20個程度準備し、良品サンプルとして撮影をしておきます。
弊社のソフトウェア「VIS ImageAnalyzer」に撮影した10個程度の良品サンプルの画像を登録することで、
自動的に学習して画像を作成します。これを"良品画像"と呼びます。
検査の時には、新たに撮影した検査対象製品の画像と「良品画像」を比較し、パターンが異なっている部分を欠陥個所として検出します。
小さな欠陥を無視する
「良品画像」の準備ができたら、試しに検査対象の製品画像を撮影し、良品画像と比較することで欠陥個所を検出してみましょう。
製品画像を読み込むと良品画像と比較してパターンが異なる部分が赤く表示されます。
黄色破線の範囲のように、かなり細かい部分でも違いが出てきています。これは撮影時の微妙な明るさの違いなどが浮き上がってきています。
これでは実際に不良と判断したい部分以外にも異常個所が検出されてしまい、すべての商品が不良扱いになってしまいます。
そこで、実際に欠陥と判断したいサイズを指定します。
指定されたサイズ以下の違いは無視され、欠陥と判断したい大きさのものだけ残すことができます。この設定で目視検査の代わりが務まりそうです。
検査を行う
ここまで設定をしておけば、後は検査対象の製品画像をどんどん撮影してソフトウェアで実行することで、欠陥個所の検出が行われます。
数千枚の製品画像を一括して処理することもできますし、撮影システムと連動させることで製品をカメラの下に置いてボタンを押すだけで、検査が実行されるようなシステム構築も可能です。
良品比較により、人の目による認識の誤差や、欠陥の見逃し、疲労による判断ミスをなくし、外観検査を行うことができます。
良品比較は外観検査用ソフトウェアVIS ImageAnalyzerで実現できます。詳細はこちらからご確認ください!
外観検査用ソフトウェア VIS ImageAnalyzer 製品ページ
カタログはこちら