画像解析ソフトウェアWinROOFシリーズ - デンドライトアームスペーシング測定（DAS測定）

デンドライトアームスページングとは

デンドライトアームスペーシングとはアルミニウム合金の組織を評価するために用いられるパラメータの一つです。 デンドライトとは凝固した金属の結晶の一種で、樹枝状に発達した形態をしており、主軸である1次アームと1次アームの側面に発達する2次アームが樹枝状に観察されます。 デンドライトアームスペーシング測定はこの2次アームに注目した測定で、隣接する2次アームの中心間距離を測定することでデンドライトの密度や形状を表す指標となります。

デンドライトアームスペーシングを測定する目的は凝固速度や冷却速度の推定や晶出物の分布の推定など様々あります。また、デンドライトアームスペーシングは鋳物の品質や機械的性質にも影響するためその測定は非常に重要な検査となります。
デンドライトアームスページングの測定は顕微鏡画像で行うことができるため、デジタルカメラで撮影した画像を利用した測定も可能です。 今回は画像解析ソフトウェアWinROOFシリーズに加わったデンドライトアームスページングの測定画面についてご紹介します。

WinROOFシリーズ　デンドライトアームスページング測定　主な機能

デンドライトアームスペーシングを測定する方法には、2次枝法と交線法があります。2次枝法は、2次アームが整列している部分を選びその間隔の平均値を求める方法です。交線法は粒状晶からなる方向性の少ない組織であって、整列した2次アームを選ぶのが困難な場合に用いられる方法でデンドライトアーム境界間に直線を引き、その交点数から間隔を算出する方法です。
画像解析ソフトウェアWinROOFでは2次枝法・交線法の測定を行い、測定結果を算出することができます。
※2024年10月のバージョンアップにより、交線法の測定にも対応いたしました。

デンドライトアームスページング測定の画面を開き画像を読込みます。この測定は複数の視野（画像）に対して行うことが一般的です。 事前に撮影した複数の画像を読込んでください（WinROOFシリーズに対応したカメラを利用することでライブ像から測定を行うこともご提案可能です）。
ここでは実際の画像を模したイメージ図を読込みます。
次に読込んだ測定対象の画像に対して、アームスページングの測定をするアーム群の箇所にマウスで"測定線"（下図、黄色枠内）を設定します。 設定した測定線上で2次アームの境界を交点として指定していきます。
測定線と2次アームの境界をクリックし、交点を追加します。
※2023年7月のバージョンアップにより交点の自動検出機能が追加されました。
1つのアーム群に対して交点の指定を終えたら、視野内の別のアーム群にも同様に測定線の設定→交点の指定を繰り返して測定を進めます。画面上にはリアルタイムで測定情報が更新され現在のアームスページングの値などを確認することができます。 画像（視野）を切り替えながら、十分な数の交点の指定を行います。

測定結果はExcelへ転送することも可能です。
また、お客様所定のレポート出力に対応するといったご相談をお受けすることもできます！ 以上、WinROOFのデンドライトアームスページング測定のイメージをご紹介致しました。
デンドライトアームスページング測定のテーマをデジタルデータで行いたい、目視検査からの切り替えを検討しているなど、お困りの方は是非ご検討ください！

ソフトウェア導入で効率化される検査業務

デンドライトアームスペーシング測定（DAS測定）のように専門性を必要とする検査の多くは、熟練の担当者が多くの時間をかけて実施されています。 ソフトウェアを導入することで担当者の負担を軽減し、検査の標準化、検査の俗人化の改善をサポートします。

画像解析ソフトウェアWinROOFシリーズでは、評価結果を示すレポート出力まで行うことができます。 既設の顕微鏡やデジタルマイクロスコープを利用することで導入コストを抑えることも可能です。 従来の検査から脱却し、検査業務のDX検査を実現することができます！
撮影装置との一体型では無くソフトウェアだけで利用できるため、別々の顕微鏡で撮影した画像をWinROOFでまとめて検査を行うこともできるなど、 お客様のご用にに合わせて金属材料の評価へご利用いただけます。

このような画像検査についてご興味がございましたら、お気軽にお問い合わせください！

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